あらすじ
異世界から帰還した神代蓮は、そこで手に入れた無数のチート能力を持っていた。
鑑定、千里眼、過去視、転移、浮遊、身体強化、アイテムボックス――。
しかも、その能力に制限はない。
ある日、テレビで政治家の会見を見ていた蓮は、その発言が嘘であることに気づく。
「……これ、嘘じゃん」
鑑定によって嘘を見抜き、千里眼と過去視によって裏で交わされた会話を確認する。
さらに、それらを映像として記録し、証拠とともにネットで公開する。
政治家は否定する。
「そんな事実はありません!」
だが、蓮は笑って一言。
「じゃあ、これ見てください」
そこに映し出されたのは、政治家本人が裏で交わしていた会話だった。
一つの嘘から始まった告発は、やがて政治家、企業、犯罪組織、そして政府内部へと広がっていく。
正体不明の告発者として注目されていた蓮だったが、やがてその正体も世間に知られることになる。
テレビの取材にも時々出演し、普通の青年のように受け答えをする一方で、政府から監視されるようになった蓮。
しかし――。
「なんか僕のこと話してるみたいだけど……」
政府の極秘対策会議。
誰も入ってこられないはずの会議室に、蓮が突然転移してくる。
しかも空中に浮かび、会議室を上から見下ろしながら。
「僕を止める方法、考えてるの?」
政府がどれだけ対策しても、蓮には通用しない。
なぜなら彼は、見ようと思えばどこでも見られ、知ろうと思えば過去さえ知ることができ、どこへでも転移できる。
そして身体強化だけでも、現代兵器では止められないほどの力を持っている。
それなのに本人は、自分を正義の味方だとは思っていない。
「俺は正義の味方じゃない。嘘をついてる奴の嘘を暴いてるだけだ」
世間からは「悪役ヒーロー」と呼ばれるようになった神代蓮。
彼が暴いていくのは、いったいどこまでの真実なのか。
そして、無限の力を持つ一人の男によって、世界は少しずつ変わっていく――。