あらすじ

平安の御代。 世は松原左大臣、竹河内大臣、桃山右大臣の三家の権勢争いまっただなか。 花九重に匂いぬる大内裏、その奥の後宮のなかにも、お后争いとしてその影響は深く深くおよぼされていた。 モノノ怪が視えてしまうがために、そういうものを引き寄せてしまう“怪力”持ちの紀伊(きい)は、ひょんなことから右大臣家のスパイとして、左大臣家の三の君・梅壺女御のもとへ出仕することになってしまう。 異様に陰気くさい梅壺……その空気に辟易するまもなく、しょっぱなからモノノ怪だの怪異だののトラブルに巻き込まれる紀伊。 なんと梅壺女御は左大臣家の三の君ではなく、忌み嫌われた怪力持ちの呪いの子・四の君だったのだ。 替え玉入内、しかも年齢的に、四の君はまだまだ10歳ほどの子ども! 頭の痛い案件だと思っていた紀伊だったが、家の面目をつぶさないためだけになかば繋ぎの形で入内させられ、家でも後宮でも忌み嫌われている四の君に対して思わぬ親近感をもってしまう。 紀伊自身も、怪力のせいで決して楽しくはない子ども時代をおくってきた過去があったから。 訳アリ箱入り姫と行き遅れ隠密女房。 奇妙な縁で結ばれた、主従関係が始まった。

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カクヨム
カクヨム2026/09/20
  • 現在の作品薄氷姫のみをつくし