あらすじ

寛永二十年、江戸城。 大奥の絶対的独裁者・お福(春日局)の死によって、巨大な江戸城の最深部で「姿なき管理人」のマスター権限を巡る冷徹な権力闘争の幕が上がる。 お福の父・斎藤利三は、本能寺の変の首謀者として京都の「六条河原」でバラバラに引き裂かれ処刑された。 彼女の生涯をかけた「復讐(revenge)」とは、母親としての情愛をすべて滅ぼした無敵の監視社会(大奥)を構築し、かつて父を殺した世界そのものを内側からハッキングすることだった その遺産を強奪せんとするのは、将軍・秀忠の正室であり、信長の姪であるお江。 彼女は、実父・浅井長政を信長によって「金箔の酒盃」に変え果てられた漆黒の怨念を抱え 、言葉を発せない「吃音」で「男色」に耽溺する長男・家光をシステムエラーとして激しく拒絶していた。 そこに、最高級の西陣織をなびかせ、すべてを優雅に見下す加賀100万石のお嬢さま・豪姫が闖入する。 「秀吉様は私のために稲荷の神さえ脅迫した。 お福の遺した役職なんてただの記号」 彼女の狙いは、大奥の予算をハッキングし、八丈島に流された夫・宇喜多秀家への「闇の送金ルート」を確立することだった。 怪物たちが私欲とプライドをぶつけ合うなか、暗闇で不敵に笑う男がいた。 公式な官職を持たぬ身でありながら、徳川の国家仕様書を裏から書き換えた怪僧 天海僧正その正体は、山崎の戦いを生き延び、名前を捨てた明智光秀。 彼が江戸を支配するために配備した六千巻の『一切経』の正体。それは、かつてブッダが拒絶した特権階級の暗号を反転させた、誰も原典を確かめることができない「サンスクリット語の巨大な偽経システム」であった。 日光の「明智平」に隠された勝利の署名(コード)とは。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/09/20
  • 現在の作品京ノ都 六条河原の血痕 - 春日局(福)のrevenge[復讐]