あらすじ
岡村警部補シリーズ。
犯人は最初からわかっている。面白いのは、どう崩すか。
第一話「家電は嘘をつかない」
成城の高台に建つ、「呼吸する家」。建築家・堂島零は、秘密を握る男を殺し、スマート家電の操作ログで完璧なアリバイを組み上げた。照明、カーテン、音声アシスタント。秒単位の記録は嘘をつかない――はずだった。
事件を担当するのは、ヨレヨレのスーツに関西弁の刑事・岡村警部補。北千住のスナックで毎晩ボトルを空ける彼と、「私目当て」と信じて疑わないママ・紗枝。噛み合わない会話の裏で、完璧なロジックに空いた一点が、静かに近づいていく。