あらすじ
ゲームで初めてできた友達。その正体は、クラス一番の人気女子でした。
県内でも有名な進学校に通う、高校二年生の朝倉湊。
人見知りで、部活動にも所属していない湊には、友達と呼べる相手が一人もいない。
昼休みは一人で弁当を食べ、休み時間は机に伏せて寝たふり。
誰とも一言も話さず、一日を終えることだって珍しくない。
――友達なんて、別にいらない。
そんな湊の唯一の楽しみは、放課後にプレイするFPSゲームだった。
ある日、野良で偶然パーティーを組んだプレイヤー**「Yuu」**。
なぜかYuuとは驚くほど息が合った。
言葉を交わさなくてもお互いの動きが分かり、二人で組んだ試合では何度も一位になる。
そしてある夜、Yuuから一通のメッセージが届く。
『よかったらフレンド登録しませんか?』
ゲームの中だけだけど――人生で初めて、友達ができた。
それから一緒にゲームをして、チャットでくだらない話をして。
いつしかYuuと過ごす時間は、湊にとって大切なものになっていく。
そして数か月後。
「一度、リアルで会ってみない?」
二人はゲーム機材を見に行くため、初めて現実世界で会うことになる。
待ち合わせ場所で湊を待っていたのは――
クラスで一番人気の美少女、黒瀬由香だった。
学校ではほとんど誰とも話さない男子と、いつもみんなに囲まれている人気女子。
教室では交わらなかった二人の、誰にも言えない関係が始まる。
これは、友達なんていらないと思っていた少年が、
一人の少女との出会いをきっかけに、恋を知り、友達を知り――
少しずつ高校生活を好きになっていく物語。