あらすじ
幼馴染の七瀬結愛から告白された。
だが、その直前に「断られたら罰ゲームだったことにする」という会話を聞いてしまった篠宮律は、結愛の告白を拒絶してしまう。
翌朝、教室から結愛の席が消えていた。
教師も、友人も、家族さえも、七瀬結愛という少女を覚えていない。
写真やメッセージも消え、世界そのものが彼女を最初から存在しなかったことにしていく。
それでも、律だけは結愛を忘れなかった。
消えかけた結愛を見つけ、幼い頃の約束を結び直したことで、彼女は世界へ帰還する。
二人はようやく互いの気持ちを伝え、恋人同士になった。
しかし、戻ってきた結愛には家族も、過去も、帰る家さえ残されていなかった。
さらに律の前へ、濡れた黒髪の少女が現れる。
「やっと、私が見えるようになったんだね」
「――律。今度は、あなたが消される番だよ」
律の胸に根を張る、人との縁を食べる白い花。
誰の記憶にも存在しない、篠宮栞という姉。
そして、世界から消された人間は結愛だけではなかった。
これは、世界に忘れられた人々を見つける少年と、彼だけは絶対に忘れたくない少女の物語。
※短編として掲載した作品の連載版です。
第一話は短編版と同内容ですが、第二話以降は完全新規の物語となります。