あらすじ
星間インフラのシステム管理者として、休むことも忘れて働き続けていたソラ。
限界を感じた彼は、三百年前に人々が去った宇宙遺産「リングワールド・アルカディア」へ、一週間の旅に出る。
誰もいない駅。今も役目を続ける古い機械たち。そして、遠回りの観光ルートを案内する一台のガイドロボット。
その途中、ソラは三百年間繰り返されてきた「一バイトのデータ」と、かつてこの世界を管理していた技師レナードの記録を発見する。
「たまには遠回りしたっていいんじゃないか」
時を越えて残された言葉と、静かな環状世界の旅が、急ぐことしか知らなかったソラの心を少しずつ変えていく。
これは、最短距離から外れたことで初めて見えた景色と、自分の歩幅を取り戻すための旅の物語。