あらすじ
俺を殺したのは、最愛の妻だった。
胸を包丁で刺され、命を落とした悠真。
死の間際、妻・美月は泣きながら「次は絶対に、あなたを助けるから」と告げる。
そして目を覚ますと、悠真はなぜか十年前の世界に戻っていた。
まだ美月と出会う前。
ならば、彼女に近づかなければ殺される未来を回避できる。
そう考えた悠真は、本来出会うはずだった場所を避け、生活まで変える。
しかし運命は、まるで二人を引き合わせるように動き始める。
事故から悠真を助けたのは、美月だった。
その後も何度も偶然に再会し、距離を取ろうとする悠真とは裏腹に、二人の関係は少しずつ深まっていく。
未来では自分を殺す女。
それでも悠真は、再び美月に惹かれてしまう。
そしてついに二人は結婚する。
だが悠真は知っている。
結婚三年目の10月19日。
自分は美月に刺されて死ぬ。
やがて、その運命の日がやってくる。
美月の手には、未来と同じ包丁。
しかしその瞬間、悠真は知る。
十年間ずっと信じていた「あの日の真実」が、まったく違うものだったことを。
本当に美月は悠真を殺そうとしたのか。
なぜ彼女は「次は絶対に助ける」と言ったのか。
そして未来は、本当に変えることができるのか。
「自分を殺す女」と知りながら、もう一度彼女を愛した男の選択を描く、恋愛×タイムリープ×ミステリー短編。