あらすじ
仕事では完璧。 周囲からそう思われている神崎律、三十二歳。
けれど家に帰れば、眼鏡に部屋着。 料理も掃除も苦手で、夕食はお酒とおつまみで済ませる毎日。
恋愛だって、もう懲りた。 そう思っていたはずなのに――。
ある日、律の隣室に引っ越してきたのは、海外帰りの完璧な上司。
セオドア・アレクサンダー・アシュフォード。 通称、テオ。
仕事では冷静で隙がなく、律にもどこか素っ気ない。 できれば関わりたくない相手だった。
……ところが。
「律。夕食は?」
「え?」
なぜか彼は、律の部屋で夕食を作り始めた。
しかも、料理だけではない。 散らかった部屋を片付け、朝食まで用意してくれる。
「あなたは、もう少し自分を大切にしたほうがいい」
そんな優しさに戸惑いながら、少しずつ惹かれていく律。
けれど、テオには誰にも言えない秘密があった。
――彼は、人間ではない。
冷たい上司。 優しい隣人。 そして、孤独を抱えた吸血鬼。
これは、そんな二人が少しずつ距離を縮めていく、大人の恋物語。