あらすじ
2034年9月17日、午前2時17分。
韓国の国家AI計算網、釜山港、上海の金融ネットワーク、日本・九州の電力網、そして東シナ海の衛星航法システム。
互いに無関係なはずの場所で、ほぼ同時に異変が起きた。
その時間、わずか七分四十一秒。
韓国には日本を示す痕跡が残り、日本には中国を、中国には韓国を指し示す手がかりが現れる。
だが、本当の危機はシステムが正常に戻ったあとに始まった。
韓国、中国、日本。
そしてアメリカ、ロシア、北朝鮮。
六つの国家は、誰も戦争を望んでいない。
それでも、祖国の利益と尊厳を簡単には譲れない。
それぞれの国に、それぞれの正義がある。
そして、その正義の陰には、愛する人の帰りを待つ家族がいる。
異なる国を愛する者たちが、それぞれの信念と良心を胸に、歴史の岐路に立つ。
国家を動かすのは力なのか。
それとも、人間の選択なのか。
近未来の国際政治を舞台に、愛、家族、祖国、そして人間の尊厳を描く壮大な群像サスペンス。
三つの国。六つの国家の思惑。
そして、ただ一つの海。
――新たな三国志が、いま始まる。