あらすじ
「なんで俺が、そんな女と結婚しなきゃならないんだ」
若くして侯爵家を継いだエルンストのもとへ、叔父が持ち込んできた縁談。
相手は公爵令嬢コーネリア。
ろくに令嬢教育も受けず、幼い頃から騎士として育てられた変わり者。気が強く、剣を振り回し、公爵家でも持て余されている――らしい。
そんな女を妻に押しつけられるなんて冗談じゃない。
そう思っていたエルンストだったが、やってきた花嫁は、どうにも聞いていた話と違っていた。
小さい。
細い。
妙に生真面目。
慣れないドレスで背筋を伸ばし、何を言われても「承知しました」。
侯爵夫人として役に立とうと、朝から晩まで一生懸命。
……いや、一生懸命すぎないか?
そして結婚からひと月。
とうとう妻が目の前で倒れた。
「お前の『大丈夫』、もう信用しねえからな!?」
望んでいなかったはずの花嫁と、そんな花嫁の扱い方がさっぱり分からない若き侯爵。
これは、誰かの役に立つことばかり覚えてきた少し変わった令嬢と、口は悪いが放っておけない夫が、夫婦になるところから始める物語。