あらすじ
白石ひかりにとって、部活の代わりがダンジョン攻略。
放課後になれば一人でダンジョンへ潜り、夕飯までには帰ってくる。
それが、ひかりにとっていつもの高校生活だった。
ダンジョンでは、強い魔物が相手でもほとんど困ることはない。
そんなひかりには、学校のみんなに言っていない秘密がある。
そして、誰にも知られたくないことがもう一つ。
同じクラスの相沢蓮のことが、ずっと好きだった。
どんな魔物を相手にしても平気なのに、蓮と話すときだけは緊張してしまう。
せっかく話しかけてもらっても、口から出るのは怪我の心配ばかりだった。
ある日の放課後、いつものようにダンジョンへ潜っていたひかりの探索者端末に、緊急警報が届いた。
第十八層に、未登録の異常個体が出現したという。
しかも今日は、蓮たちもその階層を探索している。
それを知ったひかりは、蓮たちを助けるため、すぐに駆け出した。
どれほど危険な魔物を前にしても、ひかりは逃げない。
けれど、好きな人を前にすると――なぜか全力で逃げたくなってしまう。