あらすじ
仕事が早く終わり、春めいた夜の街を機嫌よく歩いていたサラリーマン・轆轤雄介。横断歩道を渡る最中に襲ってきた胸騒ぎと感覚の途絶——それは、彼が過去100回も経験してきた「異世界転移」の予兆だった。
目を覚ますと、そこはふたつの月が浮かぶ赤茶けた荒野。手元にあるのは、プレゼン資料と文房具、水筒の入ったビジネスバッグと着古したスーツのみ。さらに100回の討伐に対する神々からの「詫び」として与えられたのは、下手に使えば世界すら崩壊させる超絶的な権能『万物創生』と『森羅万象』だった。
関わり合いを避け静かに生きようとする雄介だったが、荒野で巨大な魔獣に襲われる一団と、銀髪の少女アウラを目撃する。百戦錬磨の技と最小限の権能で少女たちを救った雄介は、彼女たちの耳に馴染む名「ロクロウ」として、新たな世界の風の中へと踏み出すのだった。