あらすじ
眠れずテレビをつけるとアニメが流れていて、しゃあねぇなと思いビールを用意してソファに腰を降ろしたものの、存外退屈だった。
「つまんね」
ほろ酔いで呟く。
内容がない。魔法だとか悪魔だとか、よく分からない設定が一方的に流れては過ぎていく。
一昔前と変わらないといえば変わらないが、前は日常系だった。ファンタジーでこれは重い。もっと手軽につまめる作品かと思っていたのに、当てが外れた。
「しかし、日常系が流行ったのも10年前か」
思い出される記憶。いや、思い出すようなイベントもないままに過ぎ去った10年間。仕事終わりにやる事もなく、だらだらと酒を飲んでは夜を更かしていたあの時代から変わったことといえば、アニメを観る体力も気力も失って早寝早起きをするおじさんと化したというその点だけである。