あらすじ

エスカレーターの下には、人が入れない場所がある。 駅のエスカレーターで異音が確認され、保守作業員の三浦が内部を点検することになった。 電源を落とし、ステップを外して露出した機械の内部。 そこから見つかったのは、異物だった。 りんごの皮。 魚の骨。 潰れた米粒。 小さな透明のビニール片。 そして、毛布 まるで、誰かがそこで生活をしていたようなものばかりだった。 そこは人間が入り込める構造ではない。 警察が調べても、侵入した人物は見つからない。 監視カメラにも、不審な人物は映っていない。 それでも、機械の内部には確かに「人がいた」としか思えない痕跡が残されていた。 人が乗るための機械。 人を運ぶための機械。 その下で、巨大な機械は何事もなかったように回り続けている。 しかし、人が入れない場所に、人がいた痕跡だけが残っていた。

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カクヨム
カクヨム2026/10/07
  • 現在の作品エスカレーターの下