あらすじ
「僕に、好きな人ができました」
大好きだった婚約者から、突然告げられた婚約破棄。
私は彼を恨んだ。
いつも私の話を聞いてくれて、私の手を握ってくれて、優しく笑ってくれた彼が、私ではない誰かを選んだことが悲しかった。
けれど、半年後。
私は彼が亡くなったことを知る。
そして初めて知った。
彼がずっと病気だったことを。
あの日、私に告げた言葉も。
私を傷つけた態度も。
すべては、私が彼の死を待つことのないようにするための嘘だった。
「どうして……私に何も言ってくれなかったんですか」
もう、その問いに答えてくれる人はいない。
これは、婚約破棄から始まった、ひとつの恋の終わりと、その後に残された愛の物語。