あらすじ
終戦を迎え、エレノアのもとへ届いたのは、愛する夫アドルフの訃報だった。その数日後、彼女は夫の子を身籠っていることを知る。
悲しみの中、夫が遺した一通の手紙には、彼女の次の幸せを願う言葉が記されていた。
夫の家を離れ、やがて忘れ形見とともに生きていくことを選んだエレノアは、自分の力で暮らしていくため小さな仕事を始める。
手紙を書けない人のための代筆。
不要になった古着を買い取り、繕い、必要とする人へ届ける商い。
生まれた息子ハンスの世話に戸惑い、周囲の人々に助けられながら、少しずつ暮らしを整えていく。仕事を通じて新たな縁も生まれる中、そんな母子を気に掛ける男がいた。
亡きアドルフを敬愛していた騎士、ヴァルター。
初めは恩師の妻とその忘れ形見を案じていただけだったはずなのに、エレノアに会うたび、彼の中には自分でも名前を付けられない想いが育っていく。そしてエレノアも、いつしか彼の訪問を心待ちにするようになり――。
亡き夫への愛は、なくならない。それでも、生きている時間は続いていく。
これは、夫を愛したまま母となった一人の女性が、小さな商いと息子との暮らしを育み、もう一度誰かを愛するまでの物語。
※子育て・お仕事描写多め。恋愛はゆっくり進みます。
※約15万字。全35話。ラストまで書き終えています。
※小説家になろうにも投稿しております。