あらすじ
フハハ! 私は幼少期からあらゆる毒に耐性をつけてきた!」
深夜、王立薬草研究所に忍び込んできた帝国屈指のエリート暗殺者。
彼は天才薬師令嬢クラリスの机にあった【劇薬指定】の怪しい紫色の瓶を一気飲みし、勝ち誇って見せた。
だが、カルテをめくるクラリスは至って冷静だった。
「それ、毒じゃありませんわ。浸透圧性下剤と消化管運動促進薬の超濃縮原液です」
人体である限り、物理法則の浸透圧には逆らえない。
毒耐性が通用しない激痛の便意と崩壊寸前の括約筋。
尊厳を懸けて床に這いつくばる暗殺者に、クラリスは優しく微笑む。
「国家機密を全部カルテの裏に書いたら、下痢止めを差し上げますわよ?」
――理系薬師令嬢が人体の生理現象でエリート暗殺者を完全屈服させる、痛快医療コメディ短編。