あらすじ
――前世の私は、愛されすぎて死にました。
私の前世は孤児の宮廷魔導士だった。平凡に生きたかったのに、なぜか「血塗られた皇太子」に見初められ、罠にはまって死んだ。そして現代に蘇った私は、今度こそ三軒茶屋の小さな花屋の娘として、幸せに生きるはずだったのに……。
「セシル……? ああ、間違いない、君だ」
スタンド花を届けた渋谷のホテルで、いきなり抱きしめてきたのは「氷の副社長」と呼ばれる御曹司・東條礼。翌日から彼は毎日花屋に通い、花言葉で口説き、いつのまにか商店街の人気者になっていく。
男性が苦手なはずの私が、なぜかこの人の前だけは平気で笑える。けれど彼が冷たい眼差しを見せたとき、見たはずのない光景が頭をよぎるのだ。玉座。赤い瞳。屍の山。
(怖いのに、好き。これは、何?)
彼は、すべてを覚えていた。前世で私を恐怖で縛りつけ、永遠に失ったことを。だから今度は間違えない。温室ではなく、風の通る商店街で――。
「君が受け入れてくれるまで、何年でも待つよ」 「待たないでください。そばにいてください」
逃げた私と、待っていた彼。千年越しのやり直しが、はじまる。
執着系御曹司×鈍感花屋の、溺愛ラブストーリー。