あらすじ

「セレナ。君との婚約を破棄する」 王太子アレクシスから突然告げられた婚約破棄。 理由は単純だった。 辺境伯家の娘であるセレナよりも、王太子妃に相応しい令嬢を見つけたから。 セレナは反論することなく、婚約破棄を受け入れた。 ただ、一つだけ確認する。 「では、婚約者として私が行っていた仕事も、これで終了ということでよろしいでしょうか?」 穀物の輸送。 鉱石や木材の調達。 武器や薬品の手配。 商会との交渉。 辺境の魔物対策。 それらはすべて、セレナが婚約者として密かに行っていたことだった。 「もちろんだ。君はもう私の婚約者ではないのだから」 その言葉を聞いたセレナは、翌日からすべての仕事をやめた。 最初は、誰も気にしなかった。 けれど、少しずつ歯車が狂い始める。 届かなくなる物資。 滞る輸送。 不足する武器。 増えていく魔物の被害。 そして王太子は、ようやく気づく。 自分が婚約破棄したのは、一人の令嬢だけではなかった。 王国を陰から支えていた存在、そのものだったのだと。 これは、捨てられた令嬢が復讐する物語ではない。 自分の価値を誰かに認めてもらう必要がなくなった、一人の女性が、自分自身の人生を選び直す物語。

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小説を読もう2026/10/07
  • 現在の作品『君との婚約は破棄する』――殿下が捨てたのは、私だけではありませんでした