あらすじ
三十四歳の会社員・久世玲司は、高速道路で事故に遭い、死を覚悟した。
次に目を覚ましたのは、見知らぬ石造りの遺跡。
身体は以前とは明らかに違い、水も食料も、自分がどこにいるのかさえ分からない。
そんな玲司が手にしていたのは、未知の情報を読み解く力――《解析》。
だが、《解析》は何でも答えを教えてくれる万能能力ではなかった。
情報が足りなければ分からない。
知識がなければ理解できない。
使い方も、限界も、自分自身で確かめなければならない。
ならば、調べればいい。
観察する。
仮説を立てる。
試す。
失敗すれば、原因を探してやり直す。
そうして玲司は、生き延びるために《解析》を使い始める。
剣と魔法。
未知の魔物。
人ならざる種族。
国家と戦争。
古代に残された謎。
そして、この世界そのものに隠された“理”。
最初は、生き残るためだけの力だった。
だが経験と知識を積み重ねるほど、《解析》は少しずつその可能性を広げていく。
これは、最初からすべてを知る転生者の物語ではない。
分からないものを一つずつ理解し、
知識を力へ変えながら未知の世界を攻略していく、一人の男の異世界転生譚。
――分からないなら、分かるところまで解析すればいい。