あらすじ
勇者パーティの補給係・レオンは、「荷物を運ぶだけなら誰でもできる」と言われて追放された。
七年間、遠征の食料・水・薬・撤退路まで、すべて頭の中の数字で管理してきたが最後はあっけなかった。
次に向かう先は、慢性的な物資不足に陥っている辺境の街ハーレン。
レオンは「普通に配達屋でもやるか」と、在庫を確かめ、馬車の手配を組み、配達表を作っただけだった。
それなのに、街の人々は言い始める。
「これは……王国最高の軍師でも不可能な兵站(へいたん)だ」
勘違いで崇められる元補給係と、補給を失って揺らいでいく元勇者パーティ。
ただ、物を数え、足りない所へ回すだけの男の、静かな成り上がり。