あらすじ
歌いに来たはずなのに、またご飯を頼んでしまう。
摂陽大学の近くにある、少し古びたカラオケ店「パレット」。看板は年季が入っているけれど、厨房から漂う匂いは本気だ。
一人暮らしを始めた大学生、母とオープンキャンパスを訪れた高校生、妻を思い出す常連、久しぶりに再会した旧友たち。彼らが選ぶ一皿と一曲には、それぞれの今日と、忘れられない時間がある。
ピラフ、中華丼、ショートケーキ、オムライス。朝から深夜まで人が入れ替わり、歌声と料理が小さな日常をつないでいく。
お腹が空いて、少し誰かに会いたくなる。カラオケ店の食事と歌をめぐる、全9話の連作。