あらすじ
「我ら聯《れん》国軍は、景国軍総大将・荷玉緋《か・ぎょくひ》の身代を対価に、此度の戦から軍を引く。これは聯国総大将・瀏秀蘖《りゅう・しゅうげつ》と景国総大将・荷玉緋の間で、しかと締結された停戦条約だ」
* * *
女だてらに『景の火剣《かけん》』の異名を取る名門将軍家の姫将軍・玉緋は、景国軍総大将として聯国との戦に出陣していた。
だが景国軍は今までにない聯国軍の奇策に苦戦を強いられる。「撤退するにしても時間稼ぎが必要か」「ならば友軍達を一人でも多く帰すべく、荷家私兵のみでの玉砕戦を……」と玉緋が覚悟を固めた瞬間、玉緋の陣に聯国からの使者がやってくる。
まだ年若い男は「俺が此度の聯国軍総大将、劉秀蘖だ」と名乗り、「景軍総大将、荷玉緋。お前が俺の嫁として俺の許に来ると言うならば、今すぐに聯全軍を引いてやろう」と言い放つ。玉緋の側近達はその発言に激昂するが、玉緋自身は「この絶望的な状況で、私の身ひとつで皆を祖国に帰せるならば」と秀蘖の申し出を受け入れる。
かくして玉緋は両軍が見守る中、自ら迎えの輿に乗り、劉家の屋敷に向かったわけだが……
……死を覚悟して向かった先で、なぜか玉緋は幼子や女性陣に大変好意的に迎え入れらる。そこには秀蘖が抱える複雑な生い立ちと立場が関係していて……!?
『敵』として出会った二人は『共犯者』になることができるのか!? 契約結婚(拒否権なし)から始まる中華ファンタジー!