あらすじ
「――どうやら、わたくしがあなたを殺したそうです」
「うん。僕もそう聞いた」
公爵令嬢エレノア・フォン・ローゼンベルクは、婚約者である第二王子アレクシスを毒殺した罪で捕らえられた。
凶器となったのは、エレノアが彼に贈った茶葉。
容疑を裏付ける証拠も、証言も揃っている。
判決は――死刑。
処刑まで、あと十四日。
無実を訴えても、誰も信じてはくれない。
すべてを諦めかけたエレノアの前に現れたのは――
殺されたはずのアレクシス本人だった。
ただし、幽霊として。
しかも彼の姿が見えるのは、なぜかエレノアだけ。
「僕を殺していないと言うなら、犯人を探そうか」
「……ずいぶん気軽におっしゃいますのね。わたくし、あなたを殺した罪で処刑されるのですが」
「だから急がないと」
残された時間は十四日。
王宮に残されたわずかな手がかり。
怪しい証言。
消えた証拠。
そして、アレクシスの死を望んでいたかもしれない人々。
婚約者を殺した罪を着せられた令嬢と、
殺されたはずの婚約者。
生者と幽霊、二人きりの捜査が始まる。
果たしてエレノアは、処刑の日までに真犯人を見つけられるのか。
そして――
本当に、アレクシスは死んでいるのか。
王宮を舞台にした、悪役令嬢×幽霊王子の恋愛ミステリー。