あらすじ

霜月七日。夫は、予約どおりに死んだことになった。 三十日前、冥婚屋の花嫁・宵坂銀子のもとに、夫の冥婚の予約状が届いた。花婿は陸軍少佐の夫・鷹尾暁人。命日も、花嫁が妻の銀子であることも、先に決めてあった。 銀子は予約を請け、請け状に一行足した。『花婿御存命の節は、前金を倍にして御返し申し上げ候』 ところが命日より先に、夫の位牌が届き、身に覚えのない離縁届が出される。命日に日付が変わってすぐ、夫は河岸の倉の火の中に消えた。 けれど、夫は生きていた。 紙の上では、二人はもう夫婦ではない。妻でなくなった銀子の裏木戸へ、夫は毎朝やって来る。 「宵坂銀子。本日の求婚、一件。芋付きだ」 「芋は受理します。求婚は却下でございます」 「婚姻届を出し直せば、あの離縁を認めたことになる。認めん。紙が戻るまで毎朝来る」 却下の数だけ、求婚の帳簿が埋まっていく。 夫の命日に値を付けたのは誰なのか。紙の上では他人のまま、二人はその手を追いつめていく。 屁理屈の軍人と、値段で言い返す冥婚屋の、二度目の求婚の物語。 ※前作『冥婚の身代わり花嫁』の続編ですが、この作品から読めます。全40話・完結まで毎日更新・ハッピーエンド。

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小説を読もう2026/10/06
  • 現在の作品予約どおりに死んだはずの旦那様が、毎朝うちの木戸へ求婚に来ます