あらすじ

「ご職業は?」 街頭インタビューのマイクに、隣の涼花が先に答えた。「専業主婦です!」 自由に使えるお金は、月に50万円はないと。人生でいちばんの挫折は、ダンスの振り付けが覚えられないこと。年齢は、40代。 フォロワー100万人の私の動画に、年齢を疑うコメントはひとつも付かない。 「晴実って、ほんと生まれが違うよね」 カヌレをつまみながらそう言う涼花は、もともと私のフォロワーだ。その彼女が、少しだけ声の高さを変えて頼んでくる。ご家族に、会わせてくれませんか。 夫の恭平を紹介した夜、涼花は彼と連絡先を交換した。翌日から私は、10日間の「海外」。留守の家で、彼女は娘と義母に贈り物を重ね、会社に退職届を出す。 帰国パーティーのあと、焼肉の網ごしに涼花が言った。 「……知ってるんでしょ」 私は答えずに、網の上の肉を裏返した。

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カクヨム
カクヨム2026/10/06
  • 現在の作品「毎月50万円使える専業主婦」の私を妬んで夫に手を出した親友は、翌月から私の「手」になりました