あらすじ

「お前の薬など三年間一度も効いたことがない。専属契約は解除だ」 三年間、公爵令息ディートリヒの専属薬師を務めてきたセラフィムは、ある朝そう告げられ宮廷を追われた。三百十二の処方箋、一度も間違えたことはない。 王都を去ろうとしたその朝、王宮で毒殺未遂事件が起きる。 倒れたのは——ディートリヒ本人。 宮廷の誰にも解けない毒だったが、セラフィムには舌に触れた瞬間にわかった。 追放されたはずの薬師は、主を救うために宮廷へ戻る。三年分の処方記録を一件ずつ照合すれば、毒の出所も、すり替えの手口も、真犯人も——全部暴ける。 「弁明ではございません。調合記録の照合でございます」 だが真相に近づくほど、セラフィムはもうひとつの嘘に気づき始める。 専属契約のもとでは、主を想うことは禁忌。 ——「効かない」と言い続けた主には、薬師を遠ざけなければならない理由があった。

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小説を読もう2026/10/06
  • 現在の作品「お前の薬など三年間一度も効いたことがない」と追放された宮廷薬師ですが、王宮の毒を解けるのは僕だけです