あらすじ

平和な暮らしを謳歌するピアスティア国。名もなき山の頂に、国を見下ろすように墓石が一つ佇んでいる。このだれも知らない墓石は、建国の坩堝の中で、闇に葬られた英雄のものだった。 リド歴965年。建国200年の式典の準備に沸くランド王国に、突如、北のカナン王国の王都ダビデ陥落の一報が届く。北の流刑地クロノス島から十万もの軍が突如現れ、あっという間にカナン王国を飲み込んでしまった。 兵力に劣るランド王国は、東のペジティア王国、そして南に位置するアストラ帝国と共同戦線を敷き、戦いに挑むが、敵の圧倒的な戦闘力を前に脆くも崩れ去る。世界は戦乱の世へと突入していく。 ランド王国の東南を流れるモハー渓谷を縄張りとする盗賊団に身を置くディーンは、一度の襲撃の失敗から、流転の身を余儀なくされる。安息の地を求めて奮闘するディーン達だったが、奴隷身分の彼らに安住の地は見つからない。進むべき道を見失ったディーンだったが、亡国カナンの王子エイムとの出会いにより、運命の歯車が回りだす。 南の小国ナント王国の長閑な片田舎で暮らすリュオンは、家族四人で放牧を生業として幸せに暮らしていた。しかし、レイテ公国と隣国のテブール国の襲撃を受けたナント王国はあっという間に崩壊し、戦渦に巻き込まれて両親も亡くなってしまう。レイテ公国に連れていかれたリュオンは、人としての尊厳を奪われ絶望しかない世界で、七年もの時を過ごす。その間、少しずつ準備してきた脱走計画を実行に移し、リュオンはなんとか隣国のルーべニア王国へとたどり着く。そこで出会った将軍マルコ、その弟アルフレドとの出会いが、リュオンの運命を大きく変えていく。 これは、二人の英雄が、それぞれの仲間と出会い、己の正義の旗のもと、時に共闘し、時に敵対しながら、戦乱の世を鎮め、新たな国を創生していく物語である。 後に、一人は建国の王となり、もう一人は歴史の流れの中で泡となって消えていく。回り始めた運命の歯車は、もうだれにも止めることは出来ない。

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小説を読もう2026/10/06
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