あらすじ
僕は思わず声を漏らした。いや、漏らしたどころではない。はっきりと声を上げた。そして、直後に後悔が押し寄せてきた。どうやら向こうに気づかれてしまったらしい。
ベンチの前に前に立つ“それ”は、ゆっくりとこちらへ振り返った。
夜の帰り道。いつもの公園を通り過ぎようとしたときだった。怒声のようなものが聞こえ、僕は何事かと思い、反射的にそのほうへ顔を向けた。その瞬間、まったく見慣れないものが視界に飛び込んできた。
くすんだ白い体に大きな黒い目。それに何より、尻のように大きく盛り上がった頭部――外灯の光は頼りなく、細部まではっきりと見えない。それでも、そこに立つものが人間ではないことを知らせるには十分だった。
あれは――宇宙人だ。
なぜこんな住宅街の公園に、いったい何の目的で地球まで来たのだろう。僕が最初に見つけたのだろうか。とんでもないことだぞ。ああ、本当にすごい。信じられ――。
「何見とんじゃボケ! あああ、クソだらがあああ!」
「え!?」