あらすじ
「今夜だけ、七歩離れていてくれないか。君の隣は静かすぎて、退屈なんだ」
わたしの七歩の内では、人の心が凪ぐ。
凪の巫女として侯爵家に預けられて六年。婚約者は社交界で「凪の若君」と呼ばれ、誰と盃を覗いても星が映る。
言われたとおり、わたしは七歩下がった。
その夜から、婚約者は嵐派の令嬢と「荒れる恋」をはじめ、わたしは呼ばれては遠ざけられる灯りになった。
七歩の外から見る婚約者は、まるで別の人だった。
そして、この六年、いつもわたしの七歩手前で足を止める人が、ひとりだけいる。
※主人公は誰も裁きません。ざまぁは中くらい。ハッピーエンドです。