あらすじ
妹には新しいドレス。私には古いお下がり。
幼い頃から、両親が優先するのはいつも妹だった。
妹が王都の伯爵令息に嫁ぐ一方、姉のサフィナに決まったのは、顔に傷を負った辺境伯との縁談。
自分には何もない。だから、この結婚にも何も望んではいけない――そう思っていた。
けれど、辺境で待っていたロランは、彼女のために暖かな部屋を用意し、好きなものを尋ね、結婚するかどうかさえ彼女自身に選ばせてくれた。
彼の帰りを待つこと。一緒にお茶を飲むこと。
何気ない日々を重ねるうちに、サフィナにも「この人の隣にいたい」という願いが生まれていく。
ところが、娘が辺境伯夫人になったと知った家族は、その立場を利用しようとして――。
いつも譲ってきた姉が、優しい夫に愛され、自分の幸せを守れるようになるお話。