あらすじ

座敷童子には、様々な姿が語られている。 家の奥に住み、幸運をもたらす子。 家の中を走り回り、いたずらをする子。 そして――土間や家の片隅に住む子。 これは、そんな「一番低い場所」にいる座敷童子の物語。 六歳の少年は、三人の兄弟とともに高熱に苦しんでいた。 そして、目を覚ましたとき。 熱は消えていた。 けれど、母には声が届かない。 兄にも、妹にも触れられない。 やがて少年は家の土間へと辿り着き、そこで三匹の豚と友達になる。 泥の中を走り、雨の中で遊ぶ。 それは、少年にとって小さな幸せだった。 けれど家の中には、自分とは違う座敷童子がいる。 美しい着物を着て、畳の上で暮らし、供えられた飯を食べる少女。 「どうして僕は、あの子みたいに家の中にいないんだろう?」 少年には、その理由が分からない。 そしてある日、彼は人間の子供たちにこう言われる。 「あの子に近づいちゃいけない。悪いことが起こるから」 これは、伝承には残らなかった。 一人の座敷童子の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/10/05
  • 現在の作品僕は土間の座敷童子