あらすじ

女衒の仁兵衛が、お気に入りの浅草芸者、京丸と甘味処でところてんを食べていると、一人の町人が来て、とんでもない頼みを持ちかけてきた。「三十両出すから、夕霧太夫を足抜け(脱走)させてほしい」というのである。夕霧太夫は江戸一番の人気花魁。夕霧太夫に夢中になった町人は、吉原の外へ連れ出して一緒に暮らしたいというのだった。 花魁の足抜けは重罪。第一、吉原は監視の目が厳しくて外へ連れ出せるわけがない。 仁兵衛と京丸は、ある計画を思いついた……。 物語は、江戸時代後期の上野、浅草、台東区千束を中心として展開します。一癖も二癖もある痛快なキャラが活躍します。 仁兵衛(にへえ)・地方へ出かけて貧しい百姓家から娘を買って吉原遊郭へ売りつけるのを生業にしている女衒(ぜげん)。普段は上野黒門町の水茶屋の二階に間借りして暮らしている。 京丸(きょうまる)・粋で美人でキップのいい浅草芸者。仁兵衛のお気に入り。今回から登場。 蘭童雪麿(らんどう・ゆきまろ)・蘭学医。医者としての腕はいいのだが、なんとも得体のしれないところがある。 夕霧太夫(ゆうぎりだゆう)・吉原の高級遊郭『藤の家』の超絶人気花魁。夕霧太夫と一晩過ごすには百両もかかるという。

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カクヨム2026/10/05
  • 現在の作品黒門町の仁兵衛③花魁の足抜け