あらすじ

動けない。 それがタンポポである吾輩の、どうにもならぬ現実である。 旅に憧れても、自分では一歩も進めない。 だから吾輩は、綿毛となった子孫たちにすべてを託すことにした。 風に乗り、遠くへ行き、どこか良い土地で根を下ろしてほしい。 だが現実の旅立ちは、親の期待ほど立派でも思い通りでもない。 低木に引っかかる者、水たまりに落ちる者、妙な方角へ飛んでいく者。 それでも見送るしかない。 これは、一歩も動けぬタンポポが、旅に出ることのできないまま子孫たちの門出を見守る話である。

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小説を読もう2026/10/05
  • 現在の作品吾輩は動けない、頼んだ子孫たち