あらすじ
魔法も、妄執も、運命さえも――その少年には届かない。
それでも、届けたかったものが、あった。
一九九九年、世紀末。
両親を亡くし、きちんと整えた日課だけを頼りに生きる高校生・能一真。
変わらない毎日こそが、彼の守るべきすべてだった。
けれどある夜、人を喰らう「何か」に襲われたのを境に、彼の日常は裏側へと口を開ける。
そこで出会ったのは、誰かを追って街に来たという魔法使いの少女・フェリシア。成り行きで始まった奇妙な同居と、少しずつ賑やかになっていく食卓。
――その温もりの外側で、世界の裏側にひそむ者たちが、静かにこの街へと集まり始めていた。
※この作品はハーメルンにも掲載しています。