あらすじ
【チートなんざ要らねぇ。これ以上恵まれたら、バチが当たる】
組長を射殺して服役三十五年。
仮釈放の直後に命を落とした元極道・高島一鬼(65歳)は、異世界の草原で二十代の屈強な肉体を取り戻す。
目の前で女神から「最強のチートスキルをあげる」と持ちかけられるが――男は眉一つ動かさず、一蹴した。
「やり直しの機会をくれただけで十分だ。これ以上甘えたらスジが通らねぇ」
魔法もスキルも一切なし。
作業着(ニッカポッカ)に地下足袋を履き、目指すは「額に汗して日銭を稼ぐ、真っ当な百姓」。
だが――三十五年間、獄中の雑居房で一日も欠かさず研ぎ澄まし続けた【北辰一刀流】の太刀筋と、本物の修羅場をくぐり抜けた【極道の凄み】は、どうしても隠しきれなかった!
◆ 本作の熱すぎる見どころ!
① 完全ノンチート! ポン刀一本で魅せる「本物の武術無双」
ステータス画面もお手軽魔法も不要。ミリ単位で見切る間合いと、音もなく放たれる神速の『切り落とし』。最新鋭の魔導兵器だろうが凶悪な魔獣だろうが、無骨な打刀(ポン刀)一本で理不尽ごと叩き斬る!
② 真面目に生きたいだけなのに……広がる「任侠聖者」の勘違い
朝五時に起き、床を磨き、ミリ単位で完璧な側溝を掘る刑務所仕込みの几帳面さ。
直立不動の直角なお辞儀と、底知れない眼光に、荒くれ冒険者や悪徳領主たちは「世俗を捨てた東方の聖剣士だ……!」と勝手に震え上がり、次々と平伏していく!
③ 濃すぎる異世界住人たちが魅了される「昭和の仁義」
恋人いない歴25年の不憫なケンタウロス騎士、打算に生きる守銭奴の猫耳商人、任侠映画にかぶれた邪神まで――。
理不尽に泣くカタギを決して見捨てない一鬼の不器用な優しさに触れ、誰もが彼の背中に惚れ込んでいく!
「おい兄ちゃん方。……汗水垂らして働くカタギから金を巻き上げるたぁ、どこの組のもんだ?」
理不尽には静かな怒りの一刀を。懸命に生きる者には温かい手を。
昭和の漢気が異世界を真っ当に駆け抜ける、痛快任侠×勘違い無双ファンタジー、開幕!