あらすじ
「ここのバーガー、クソまずぃ」
「お前、味覚器官ねぇだろうが」
超魔導国家イスカティア帝国。
蒸気と魔導機関が街を動かし、富裕層は魔導インプラントによって寿命すら買う。
その一方、帝都の下層では、廃棄されたスクラップと型落ちの魔導器を拾い集めながら生きる者たちがいた。
ジョン・ハードラック、三十八歳。
くたびれた風貌の冴えない男。
魔導インプラントが当たり前となった時代に、生身の身体と時代遅れのリボルバーだけにこだわる賞金稼ぎだ。
そんなジョンの相棒は、軍部・巨大企業・研究所が莫大な資金と最新技術を注ぎ込んで造り上げた女性型オートマタ――NEMO。
見た目だけなら可憐な美少女。
だが、その中に搭載された魔導人工知能は口が悪く、喧嘩っ早く、何かにつけて暴力で解決しようとする問題児だった。
二人の根城は、帝都下層にある潰れかけのダイナー。
今日もハンバーガーを片手に賞金首の情報を眺め、金のために引き金を引く。
しかし、くだらない賞金稼ぎの日々の裏側で、帝国そのものを支える巨大な秘密が静かに動き始めていた。
時代遅れのガンマンと、
最新鋭の殺戮人形が、
蒸気とネオンに染まった魔帝都を駆ける物語。