あらすじ

その日、僕は初めて自分の名前を忘れた。 朝までは、何もおかしくなかった。 いつものように学校へ行き、いつものように友達と話していた。 けれど、机に貼られた自分の名前を見た瞬間、僕はそれが自分の名前だと分からなくなった。 そして帰り道には、自分の家が分からなくなった。 自分の声を忘れ、日本語を忘れ、僕自身のことさえ分からなくなっていく。 しかし、次に目を覚ましたとき――記憶はすべて戻っていた。 ただし、そこには新しい謎が残されていた。 三日前の日付を示すスマートフォン。 自分の字で書かれた、 「もし目が覚めたなら、絶対に学校へ行くな。」 という謎のメッセージ。 知らない番号から届く、 「学校へ行け」 「今度は忘れるな」 という二つの通知。 そして、自分の知らない子供が写った一枚の写真。 その子は一体誰なのか。 なぜ僕は、その存在を忘れているのか。 そして――僕が忘れている「昨日」には、何があったのか。 これは、失われた記憶を追いながら、自分自身の過去に隠された謎へ近づいていく物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/10/05
  • 現在の作品記憶