あらすじ
淋しい。
私はいつもひとり。いつまでひとりなんだろう——?
いや違う、寂しくなんかない——。
ひとりでだって大丈夫。そう自分に言い聞かせて、平気なふりをする。
ひとりは嫌だ。ひとりでもいい。ひとりで平気。私の気持ちはいつも端から端へ、行ったり来たりしている。自分で自分の気持ちをごまかしては、また自分を見失う。
私の欲しいものはただ一つ。たった一人でもいいから、私の味方が欲しい。
友だちが欲しい。誰かに必要とされたい。誰か、誰か。
物心がついた頃からの私の切実な願い。
熱に侵され、ふらつきながら向かった先は、入ってはいけないと噂されるような、煙巻いた大きな森だった——。