あらすじ
「つまりはね、僕が気に入らないのは――
『高度に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない』って、あれなんだよ」
舞台は少し未来の東京。地上二百階、渋谷第六学術塔。その百九十九階にある「先端空想科学研究所・第七研究室」。
一人称が「僕」の、天才だけどちょっと変な准教授。
一人称が「ぼく」の、常識人のようでいて意外と理屈っぽい助手。
「科学と魔法は何が違う?」
「テレポーテーションした人間は、本当に本人?」
普通なら三秒で流してしまう疑問を、二人は三時間かけて考える。
定義して、反論して、例外を見つけて、屁理屈をこねて、実験して、脱線して、気づけば最初とはまったく違うところへ。
九割くらいは無駄話。
でも、ときどき世界の見え方が少しだけ変わる。
科学、SF、ミステリー、哲学、そしてくだらない雑談。
天才科学者と助手による、近未来・思考実験会話劇。
――ところで先生。
さっきから、床から少し浮いてません?