あらすじ
従業員は、祖父の代からずっと百八名。
地方ケーブルテレビのディレクター・榊原遼たちは、出所者の再就職支援や地域貢献で評判の食品会社「共和食産」を取材する。協力的な社長、気さくな社員、清潔な工場。十五分の会社紹介番組は、順調に完成するはずだった。
だが、映像に残った奇妙な影、昨日とは別人のようになった社員、工場の奥で目にする不可解なものが、その「いい会社」の輪郭を変えていく。
壁に掲げられた標語は、『人は、もっと良くなれる。』
その言葉は、誰にとっての救いなのか。
地方の食品工場を舞台に、人間と人ならざるもの、善意と恐怖が交差する物語。