あらすじ

五十九歳。 職を失い、家族とも離れ、故郷へ戻ったある男。 大晦日。 古びた家で一人、新しい年を迎えようとしていた。 金もない。 仕事もない。 かつて当たり前のようにそばにいた妻も、二人の子供も、愛してやまなかった孫娘も、今はいない。 「俺の何が間違えていたのだろう」 男には、分からなかった。 家族のために働いた。 父親として家族を守ってきた。 自分なりに、精一杯生きてきた。 ――そのはずだった。 夕暮れ。 一本の微糖の缶コーヒーを手に、男は自らの人生を振り返り始める。 妻との出会い。 二人の子供の誕生。 家族で過ごした日々。 そして、少しずつ離れていった心。 男が覚えている家族と、家族が覚えている男。 同じ時間を生きてきたはずなのに、それぞれの記憶には違う景色が残されていた。 やがて孫娘は、家族の中で語られなくなった祖父の人生を辿り始める。 なぜ男は独りになったのか。 なぜ家族は離れていったのか。 そして、男が守ろうとしていたものは、本当は何だったのか。 これは―― 一人の男と、その家族の記憶から紡がれていく、 ある、微糖のような男の生涯。 人生は、苦い。けれど、ほんの少し、甘い。 登場人物 主人公59歳。職と家族を失い、故郷の北海道で独り暮らす。寡黙で頑固、不器用。守る者 。 灯子 景吾の元妻。結婚・出産、主人公の反対でキャラクター制作の夢を断念し、家族を支えてきた。支える者 輝之 長男。陽向の父。かつて音楽を志し、現在も別の形で夢を追う。 諭す者 明莉 長女。母の夢を受け継ぎ、キャラクター会社で働く。既婚。導く者。 陽向 輝之の娘。13歳。祖父の記憶は薄く、物語後半で家族の記憶を辿る中心人物。紡ぐ者。 みらくる⭐️きらる 灯子が生み出した、金色の星モチーフの猫型キャラクター。物語の鍵を握る。 みらくる⭐️きらる 灯子が生み出した、金色の星をモチーフにした猫型のオリジナルキャラクター。 その誕生に込められた想いが、物語の鍵を握る。

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カクヨム
カクヨム2026/10/05
  • 現在の作品ある微糖のような男の生涯