あらすじ
大学生活初日。
一年間の受験勉強を終え、ようやく青春が始まる――はずだったなでしこは、猫を助けてトラックにはねられ、あっさり死亡した。
異世界への転生を告げられた彼女は、魔王を倒すほどの功績を挙げれば元の世界へ帰れる可能性があると聞き、転生特典を選ぶことになる。
しかし、受験勉強を終えたばかりのなでしこは、複雑な能力の説明などもう聞きたくない。
「なるべく簡単で、強いやつでお願いします」
そうして選んだのは、身体能力を強化するチートスキル《パワーアップ》。
単純で、強力で、使いやすい。
完璧な能力――のはずだった。
異世界で最初に遭遇したスライムを右腕100%で殴った瞬間、なでしこは知る。
《パワーアップ》した腕は、信じられないほど巨大になる。
「こんなの聞いてないんだけど!?」
しかも、その原因は女神の説明を途中で遮った自分だった。
絶対にこの腕を人に見られたくない。
そこでなでしこは巨大な盾で腕を隠し、自分を《カウンター》持ちのタンクだと偽ることにーーー