あらすじ
人は、死んだらどうなるのだろう。
病気になれば神に祈り、事故に遭えば奇跡を願い、愛する人が死ねば天国へ行くことを願う。
人間は何千年もの間、目に見えないものに救いを求めてきた。
しかし――この世界に、神は存在しない。
天国も、地獄も、生まれ変わりも存在しない。
そして、死んだ人間がその先に何処へ行くのかを知る者もいない。
そんな世界で、死を迎えた人間の前に現れる謎の存在がいる。
その名は――42紙(しにがみ)。
「どーも、42紙です。えぇ、死神です」
鎌も持たず、骸骨でもなく、黒い服さえ着ていない。
どこにでもいそうな、ごく普通の人間の姿をした死神。
彼が死者に渡すのは、たった二枚の紙。
一枚には「4」。
もう一枚には「2」。
4を選べば、幸福な死。
2を選べば、不幸な死。
だが、どちらが「4」で、どちらが「2」なのか――本人にも、42紙にも分からない。
なぜこんな仕組みが存在するのか。
誰がこの二枚の紙を用意したのか。
そして、「幸福な死」とは一体何なのか。
42紙自身でさえ、その答えを知らない。
やがて、一人の青年が42紙と出会う。