あらすじ
室町幕府第十二代将軍・足利義晴。
将軍ではあるが、戦は怖いし、面倒事にはなるべく巻き込まれたくない。
ところが細川高国と細川晴元の争いが続く戦乱の京都で、義晴は鷹狩りの格好をさせられたまま戦場の近くに立たされ、気がつけば近江へ逃げることになる。
そんな義晴には、ひとつだけ妙な日常があった。
腹が減れば端末を取り出し、フードデリバリーを頼む。
コーヒー、たい焼き、からあげ――注文すれば、なぜか未来の飯が室町時代まで普通に届く。
将軍の義晴。
それを支える家臣・大舘常興(おおだちじょうこう)。
そして戦乱の京を走り回り、武将たちのもとへ飯を届ける配達員たち。
御内書を書き、近江へ逃げ、京へ戻り、また政争に巻き込まれる。
歴史はおおむね史実通りに進んでいるはずなのに、なぜか飯だけ未来から届く。
これは、逃げたり、食べたり、ときどき将軍らしいことをしながら、激動の室町時代を生きていく足利義晴と、その周囲の人々の物語。
※主な参考文献
・『二水記』鷲尾隆康
・『中世武士選書44 足利義晴と畿内動乱』木下昌規