あらすじ
王都の小さな喫茶店で働くリーナには、少し気になる常連客がいる。
名前はアルト。
穏やかで、話しやすくて、困ったときには何かと頼りになる青年だ。
ただし、ひとつだけ気になることがある。
「アルトさんって、いつ働いてるんですか?」
なにしろ彼は、ほとんど毎日のように店にいる。
リーナは知らない。
彼こそが、いくつもの商会や事業に巨額の資金を投じ、大陸の経済にまで影響を与える大富豪であることを。
そして、その大富豪が何年もこの店へ通い続けている一番の理由が――リーナ自身であることも。
何でも買える男が、好きな女の子の気持ちだけは金で買わない。
大陸一の大富豪と、彼を「ちょっと暇そうな常連客」だと思っている喫茶店の看板娘。
今日も2人の、少しずれた日常が始まる。