あらすじ
図書室のバーコードスキャナーが、人間の名前を読み取った。
誰もいない教室から、毎日ひとつずつ机が消えていく。
終電後の駅で、自分と同じ顔の人間が電車を待っている。
――そんなことが起きても、たいていは誰にも信じてもらえません。
見間違い、故障、偶然、勘違い。
そう説明してしまえば、それで終わる。
けれど、ときどき説明だけが追いつかない異常があります。
学校、駅、団地、病院、商店街。
いつもの日常の中に紛れ込んだ、正体も理由も分からない「何か」。
解決しないこともあります。
原因が分からないまま終わることもあります。
そして、知ってしまった人だけが、その後も普通に暮らしていかなければなりません。
そんな、まだ誰にも名前を付けられていない異常を集めた短編ホラーシリーズ。
――この現象に名前はありません。