あらすじ
「先生、私死んじゃうんでしょ? 死ぬ前に先生と恋がしたい」
難病を患い、長い入院生活を送っている瀬野恋歌(せの れんか)。
病室の窓から見える景色はいつも同じ。そんな退屈で不安な毎日の中、恋歌が恋をしたのは、自分の担当医である桃山晴人(ももやま はると)だった。
優しく声をかけてくれる先生。
何気ない会話も、診察のたびに見せてくれる笑顔も、恋歌にとってはかけがえのない時間だった。
しかし、勇気を振り絞って想いを伝えた恋歌に返ってきたのは、あまりにも冷たい言葉だった。
「俺はそんなつもりはない」
それだけを言い残し、晴人は恋歌の担当医から外れてしまう。
どうして先生は私を避けるの?
どうして好きになっちゃいけないの?
もう一度、先生に会いたい。
残された時間がどれほどあるのかも分からない。それでも、恋歌は晴人への想いを諦められなかった。
一方、晴人にも、恋歌の想いに応えられない理由があって――。
「先生、私が死ぬ前に、一度だけでいいから恋人になってください」
限られた時間の中で、決して結ばれてはいけない二人が紡ぐ、切なく儚いラブストーリー。
――私の最初で最後の恋は、あなたでした。