あらすじ
酒と路地裏暮らしがすっかり板についた、美しいホームレスの少女。
ある日、酔いつぶれていた彼女は、一人の青年に拾われる。
食事を与えられ、風呂に入れられ、きれいな服まで用意されても、彼女の態度は変わらない。
「親切なのはありがたいけど、あんたちょっとお人好しすぎない?」
媚びない。飾らない。言いたいことは遠慮なく言う。
そんな彼女をなぜか気に入ってしまった青年――しかし、その正体は、偽りの笑顔やお世辞を何より嫌うこの国の王子だった。
そんな中、街からホームレスを追い出そうとする伯爵が動き始める。
行き場を失おうとしている親友や仲間たちを守るため、少女は立ち上がる。
武器も、金も、身分もない。
あるのは、路地裏で生きてきた知恵と、誰が相手でも嘘を嘘と言えるその口だけ。
これは、酒飲みのホームレス少女と身分を隠した王子が出会い、街の片隅から伯爵の企みをひっくり返す物語。